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人生を変えた出来事、そして“治療家”としての覚悟

関西鍼灸短期大学(現・関西医療大学)に入学した朝のこと。
初めての授業に向かう途中で交通事故に遭い、私は命の危機に直面しました。
太ももが皮一枚でつながっているような状態。10数時間に及ぶ緊急手術を経てなんとか切断は免れましたが、その後、感染や壊死を防ぐための手術を何度も受け、数ヶ月にわたりベッドで上向きのまま、足を吊ったままの生活が続きました。
その間、足の肉がむき出しとなった皮膚のない部位に毎朝イソジンを噴霧される痛みに耐え、排泄や床ずれとの戦いも経験しました。しかし、最もつらかったのは、「この先、自分はどうなってしまうのか」という見えない将来への不安でした。

義足の人生が教えてくれたこと

切断が決まったときは、「歩けるのか?」「人にどう見られるのか?」「自分の人生はどうなるのか?」と頭の中は不安でいっぱいでした。しばらくは「足があれば…」という後悔ばかりが心を支配していましたが、義足でのリハビリを重ね、松葉杖での移動、そして義足歩行ができるようになった頃、ようやく前を向けるようになりました。 無事に復学し、国家試験にも合格。鍼灸師としての道を歩み始めた頃には、「自分が義足になったからこそ、高齢の方や障害を抱える方の“本当の気持ち”に寄り添える」という大きな気づきがありました。 「数メートル歩くことがどれほど大変か」 「ベッドから起き上がることがどれほどの労力か」 それを本当の意味で理解できるようになったのは、自分自身の経験があったからこそです。

治療は“技術”ではなく“共感”から始まる

治療の原点は、「相手の気持ちを理解すること」だと私は考えています。高齢や障害によって身体が思うように動かないことは、誰にとってもつらいこと。でも、もっとつらいのは「できなくなってしまった自分」を受け入れることかもしれません。 だからこそ、私たちはまず「心」に寄り添うことが大切です。 技術や経験はもちろん大事です。でも、それだけでは信頼は生まれません。相手の立場に立ち、何を求められているのかを感じ取る、それが本当の“治療”の第一歩です。

求めるのは「素直な気持ち」

ここまで読んでくださってありがとうございます。 いろいろなことを書きましたが、当院で働くために必要なのは、「鍼灸師」の国家資格と「素直な気持ち」です。 どれだけ技術や知識があっても、人の意見に耳を傾け、学び、変わろうとする素直さがなければ成長は難しいでしょう。実際に、以前当院でも、私の指導に対して言い訳を繰り返し、最終的に逆ギレして退職した方もいました。その一方で、素直に受け入れ努力を重ね、今や頼れる存在に成長したスタッフもいます。 「自分を変える」覚悟があるかどうか。 それが、治療家として、そして人として大きく成長できるかの分かれ道だと思っています。 一緒に“輝く毎日”をつくりませんか? 「今の自分にできるか不安…」と思う必要はありません。年齢も性別も関係ありません。 大切なのは、“素直に学ぶ姿勢”と“患者様に寄り添いたいという想い”です。 あなたが、ここまで読んでくださったこと自体が、何よりの“想い”の証です。 ぜひ、私たちと一緒に、“心を動かす治療”を届けていきましょう。 あなたと出会えることを、楽しみにしています。

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